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色に関するお話 Part 6

みなさま、お疲れ様です。
大澤です。

DTPエキスパートに関連した色に関するお話をしたいと思いますが、
前回まではRGBやLabといった「加法混色(かほうこんしょく)」に基づくお話をしていました。
今回はCMYKのお話をしたいと思います。

過去のブログ「色(光)に関するウンチク話 Part 2」
http://cteapp.blog.jp/archives/1007840275.html
で紹介した、光の3原色であるRGBは、
各色加えていくと白に近づく「加法混色(かほうこんしょく)」と呼ばれています。

これに対しCMYKは、
シアン(Cyan)、マゼンタ(Magenta)、イエロー(Yellow)という「色」の3原色にブラック(Black)を加えたものです。
「色」の3原色を加えていくと「黒」になる「減法混色(げんほうこんしょく)」と呼ばれています。

下図をご覧ください。
減法混色

Illustratorで作ってみました。
ご覧のように上から左回りに、シアン(Cyan)、マゼンタ(Magenta)、イエロー(Yellow)と配置し、それぞれの重なり、
シアン(Cyan)とマゼンタ(Magenta)が重なり合う箇所、C100 M100 が見た目RGBで言うBlueにあたります。
マゼンタ(Magenta)とイエロー(Yellow)が重なり合う箇所、M100 Y100(いわゆる金赤)が見た目RGBで言うRedにあたります。
イエロー(Yellow)とシアン(Cyan)が重なり合う箇所、Y100 C100 が見た目RGBで言うGreenにあたります。
中心部の3色が重なる箇所は、シアン(Cyan)、マゼンタ(Magenta)、イエロー(Yellow)全ての色が100%で一見真っ黒に見えますが、純粋な「黒」に再現できないのでブラック(Black)を加えるということです。

ん? 「CMYK」?
シアン(Cyan)、マゼンタ(Magenta)、イエロー(Yellow)、ブラック(Black)だから、「CMYB」ではないの???
と疑問を持たれると思います。
調べてみました。
同じ疑問を持たれている方がいらっしゃったのですぐに解りました。

KEY PLATE

の「K」ということです。
「KEY PLATE」の意味が色々とヒットするので、みなさんもお時間があったらググってみましょう。

その他の色名の由来についてもお話しましょう。
※DTPエキスパートの参考書にも掲載されています。
・シアン(Cyan)の語源
古代ギリシア語。「暗い青」を意味する「cyanos」という言葉から派生する。cyanosis(チアノーゼ)、cyanotype(青写真)と同じ語源。
化学用語の「青酸」という意味もあり「青酸○○」=「シアン化○○」と使用されています。
・マゼンタ(Magenta)の語源
マゼンタ→マジェンタは、なんとイタリアはミラノにある町の名前に由来するとか!
「マジェンタの戦い」当時オーストリア支配下だった北イタリアを、サルディニアという王国とフランスの連合軍が、このマジェンタの町でオーストリアに勝利。

  • その年に発明されたピンクの染料(紅紫色染料の「フクシン(Fuchsine)」)をこの戦い(町名)から命名したそうです。
    ・イエロー(Yellow)とブラック(Black)
    そのまま色名なので割愛します。

    最後に今回は図が少ないので(?)、Illustratorで「加法混色」「減法混色」の図の作り方を掲載しておきますww
    「加法混色」図
    1. まずは適当な正円を3つ作成し整列パネルで下図のように整列します。
     ※ドキュメントとカラーパネルのモードはRGBに設定しておくこと。
    2. R=255、G=255、B=255とそれぞれ着色します。
    3. Rの円が背面にあるものしと、透明パネルの描画モードをデフォルトの「通常」にします。
    RGB
    4. 次にGの円を選択し、透明パネルの描画モードを「スクリーン」にします。
    G
    5. 同様にBの円を選択し、透明パネルの描画モードを「スクリーン」にして完成です。
    B

    「減法混色」の図
    1. 「加法混色」図と同様に、適当な正円を3つ作成し整列パネルで下図のように整列します。
     ※ドキュメントとカラーパネルのモードはCMYKに設定しておくこと。
    2. C=100、M=100、Y=100とそれぞれ着色します。
    3. Cの円が背面にあるものしと、透明パネルの描画モードをデフォルトの「通常」にします。
    CMY
    4. 次にMの円を選択し、透明パネルの描画モードを「乗算」にします。
    M
    5. 同様にYの円を選択し、透明パネルの描画モードを「乗算」にして完成です。
    Y
    簡単ですね。
    前回のLab図の作成は試行錯誤しながら数時間を要したのになぁ……w

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