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HDRでフォトレタッチを楽しむ。

みなさま
 
お疲れ様です。
大澤です。
 
涼しくなり、過ごしやすい季節になりました。
出かけるにも程よい気候なので、この記事を書いたら、カメラ片手に紅葉の写真を撮りに行こうと思います。

さて、今月のネタは前回に引き続き、写真の話をしたいと思います。
前回はPhotomergeというパノラマ写真を作る自動処理を紹介しました。
同じ自動処理の項目に含まれている「HDR Proに統合…」を今月のテーマにしたいと思います。

HDR合成(high dynamic range(ハイ ダイナミック レンジ)合成)とは。。。
被写体の中にも明るい部分、暗い部分があり、その端的な明暗箇所でも階調を損なうことなく写せる範囲をダイナミック レンジといいます。
階調を損なうことなく、ダイナミック レンジ内で撮影された、それぞれの写真を一枚に合成する技術をHDR合成といいます。
つまり、明るい部分、暗い部分の「いいとこどり」といった感じです。

Photoshopのサンプルフォルダにある画像で試してみましょう。
「HDR に結合」フォルダ内の画像を開いてみます。

順番に暗い写真になっていますが、室内から窓外に適切な露出になっていくのが分かります。

Photoshopのファイル -> 自動処理 -> HDR Proに統合… を選択します。

以下のようなダイアログが開くので「開いているファイルを追加」を押下し、左のウインドウにファイル名が表示されるのを確認します。
次にOKを押下します。

すると下図のようなパラメータを含んだ画面が開きます。

左下部分です。左から+3.68、+2.00、0.00、-2.00と露出を変えて撮影してるのが分かります。
0.00が標準になりますが、露出は窓外を基準にしたと推測できます。

合成できました。
なかなかの出来ですね。

続いてLightroomです。

Lightroomが起動したら、写真を読み込み、編集したい画像を選択します。

写真 -> 写真を統合 -> HDR… と辿ります。

合成用のウインドウが開きます。
自動整列とは、手持ち撮影など、撮影時フレームのズレを自動的に調整してくれる機能です。
三脚などを使用し、カメラがしっかりと固定された状態での撮影ならば、このチェックは必要ありません。
自動階調は合成時の階調を整えてくれる機能です。
また、ゴースト除去とありますが、ゴーストとは、撮影時に、風で木の葉がわずかに動いたり、水面が揺らいだなど、カメラは固定されているけれども動的に写ってしまったブレを除去してくれる効果です。
なし、弱、中、強から任意で選択します。

▲赤く表示されている領域がゴースト。

結合を押下すると読み込み元のフォルダにRAWデータとして保存されLightroomにも表示されます。

RAWデータですので、そのままLightroomで現像も可能ですし、Photoshopで現像しても構いません。

▲Lightroomの現像画面。

▲Photoshopの現像画面。

最後にiPhoneの話です。
iPhone4、iOS4.1からHDR撮影機能が搭載されています。
撮影と同時に処理を行い、オリジナル画像とHDR画像の2枚を残します。

▲左がオリジナル、右がHDR画像。

iPhone、Android端末には標準で搭載されているHDR撮影機能ですが、私が知る限りでは、ペンタックスリコー社製を除く、各カメラメーカーのコンパクトデジカメや一眼レフカメラにはHDR撮影は搭載されていません。
「HDR合成・・」という名前の通り、HDRは撮影後の加工物という位置づけであり、撮影するカメラの機能としては搭載しないという主張だと思います。
露出を3段階変更し、ショット時に同時に撮影する「オートブラケット撮影」で代替できます。

▲オートブラケット設定後のファインダー。
上図の設定では、ワンショットで-1EV、0EV、+1EVが同時に撮影されます。

ネット上で検索すると、絵画風に調整できたり、LightroomのPlug-Inに搭載できたりと、色々なHDR関連アプリがあります。
「HDR」面白いですね。

長くなりました。
最後まで読んで下さり、ありがとうございましたm( _ _ )m

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