ITを使って人を救いたい①~CTEの防災事業

株式会社シーティーイー取締役副社長 船橋弘路インタビュー(インタビュアー:藤田陽司)

取締役副社長 船橋弘路
東日本大震災で、地震の怖さを改めて知らされた

—— CTEが防災分野に事業拡大したきっかけを教えてください。

船橋 はい。一番のきっかけとしては3.11、東日本大震災です。この震災によって、多くの人々が犠牲となりました。全ての日本人は、改めて、地震の怖さを思い知ることとなりました。
余震が収まらないその年の春、日経新聞を眺めていると、「短期地震予測」についてお話しされている早川教授(電気通信大学名誉教授 早川正士氏)の記事を読みました。
3.11を予測されていたのに、伝える事ができなかったということを嘆かれている内容でした。
あの大きな地震を予測されていたことにまず驚きました。これはすごい技術だ、と。
同時に、伝える手段をCTEで作るお手伝いができるのではないか、と。
すぐに連絡を取りました。
「何かお手伝いできませんか?」という話しをしたところ、是非に、ということですぐに話が決まりました(笑)
早川教授が20年検証された短期地震予測の手法、それをプログラム化し配信できるような仕組みを作ってほしいとのことでした。
弊社社長に相談したところ、即OKを出してくれました。これは突っ走っていかなければいけない、と思いました。
ビジネスモデルや事業計画など、全く無いまま開発を突っ走りました。
その結果、スピーディに製品化することができました。

—— そこまでの使命感に駆られた理由を教えてください。

船橋 震災直後、被害状況を報道で見たときに、
「このような悲劇は絶対に繰り返したくない」と強く思いました。
今でもその気持ちは変わっていません。
ビジネス以前に、誰かがそれ(短期地震予測を広めること)をやらなければ地震の被害を食い止めることはできない。
短期地震予測が一般の人々からも信頼を得ることができれば、お金は後からついてくるはずだと思いました。

—— 事業をはじめるにあたっての苦労話を聞かせてください。

船橋 世間の理解を得るのが難しい、ということですね。まず最初は眉唾に見られます。
科学的な話しをすればするほど、ほとんどの人が引いていくのが分かるのです(笑)
ああ、船橋がおかしなことを言いだした、と思う方も中にはいらっしゃったかもしれません。
「でもやらねば」という気持ちで、自分を奮い立たせてきました。
もちろん、今でも少数ですが理解・協力してくれる方々は、本当に励みになっています。
 
それと、国からの支援が全く無いことも苦労している点です。
国会議員さんや各行政の方々とお会いしてお話をさせて頂きましたけど、結果的には国の支援を頂くところまでは実現できませんでした。異質なものは理解されずに支援もされないのは仕方ないことなのかもしれませんが、残念ではあります。ここは、長い時間がかかると思っています。

 

ITの力で、人の命を救いたい

—— 今後の展望を聞かせてください。

船橋 地震や医療など、CTEは何でも手を出しているようなイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、決して何でもかんでも手を出しているわけではなく、「人の命を、我々が持つ高いIT技術で救いたい」という考えでやっています。
ITをうまく使えば、何万人、何十万人の人を救うことだってできます。
 
確かに今までは、自分の好きなことを尖らせて、事業化していくことを繰り返していました。
自動組版のシステム開発、WEB入稿のシステム、多言語組版、スマホアプリ開発など…。
キャッシュポイントがキチンとあるものを選んで、手を出してきました。
 
そこに、「人のためになりたい」という要素が最近加わりました。
 
「人に貢献して、その対価を頂戴する」一番の理想形を実現できはじめています。
人のためになることは、人の関心を集められます。
想いを伝えることでファンを作ることができると考えています。
事実、賛同してくれる方々は、ものすごく賛同してくれています。
先程も話しましたが、否定する人もいればその分、いやそれ以上に賛同してくれる人もいるんだと思っています。
人を救うということは、もちろんいい加減にはできません。
いつも気を引き締めて仕事にあたっています。
 
今後は、より予測精度を高めるためにも資金が必要です。
大きな地震を予測することで、信頼を得ていきたいと思っています。
信頼を得ることが、人を救うことになると信じています。
 
次に、この予測技術を世界展開することで、世界の人々も助けることができます。
そこもやっていきたいです。

 

地震解析ラボはこちら