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AI化が、いよいよ具体的になってきました

作成者: 高橋俊明(株式会社TOMUP COO)|2026年9月16日

第2回の記事から、約3ヶ月が経ちました。株式会社TOMUP高橋です。

2026年2月にスタートした株式会社シーティーイーとの共同検証プロジェクトも、折り返しとなる半年を迎えました。レポート第3弾となります。

前回、「組織作りの要としてAIを中心に据えることが大事」と書きました。
この3ヶ月は、まさにその言葉どおりの3ヶ月でした。
AIを「使う」フェーズから、AIを「作る」フェーズへ。

AI推進チームに、「作る」機能が加わった

シーティーイーのAI推進チームに、この3ヶ月で新しい機能が加わりました。

「作る」機能です。

AI活用を進めると、必ず「これができたら楽になるのに」という場面に行き当たります。でも、そこから先が遠い。調べて、試して、動くものにする。本業を持ちながらの兼務で、ここまで走りきるのは現実的ではありません。

私の経験で言うと、多くの会社がこの手前で止まります。「AIで何とかなりそうだ」までは辿り着くのに、動くものが出てこない。

シーティーイーが選んだのは、外から助言をもらう形ではなく、推進チームの中に作り手を入れるという形でした。

私たちTOMUPはこの3ヶ月、提案する人ではなく、同じチームで手を動かす人として動いています。

この3ヶ月で一番大きかったのは、この体制の変化です。

現場の痛みから、AIを作った

そして最初に生まれたのが、赤字照合のAIです。

原稿に入った手書きの赤字が、修正後の組版に本当にすべて反映されているか——これを人の目で一つずつ追っていくのが、校正・校閲の中でも最も神経を使う工程です。

いま検証しているAIは、手書きの赤字をテキストとして読み取り、修正前と修正後を突き合わせ、指示どおりに直っているかを一覧で返します。

すでに自社の実データでの検証がスタートしていて、先日の定例では18ページの原稿で試した結果を見せていただきました。

シーティーイー藤田社長の言葉が印象に残っています。

「これは、エビデンスになるということだよね」

さらに、検証を進める中でもう一段先に進みました。

照合するだけでなく、赤字の指示どおりに文章を直すところまで、できるようになってきたのです。

では、人はいらなくなるのか。

そんなことはありません。

推進を担当している近藤さんの言葉が、ここを正確に言い当てています。

「受託でやっている以上、ミスが出てはいけない。100%の品質保証が原則です。ツールを使っても100%にはならないので、最終的に人の目は必要になります」

そのとおりだと思います。印刷物は、たった1文字の違いが事故になる世界です。

変わるのは、その確認に使う時間の中身です。

機械的に照合できる部分をAIが先に通しておけば、人は本当に気をつけるべきところに集中して見ることができます。

判断が要るところ。解釈が分かれるところ。事故になると取り返しがつかないところ。

私の感覚値ですが、こういうことだと思っています。

人だけでやっていても、精度は100%ではありません。おそらく90〜95%のどこかです。そこにAIを一枚かませることで、その数字を99%へ押し上げていく。

AIに任せれば仕事がなくなる、ではありません。AIを使うことで、品質そのものが上がる。

ただし、これで工数がどれだけ減るのかは、まだ実証できていません。ここは、これから自社で使い込んで測っていく段階です。

自社の改善が、商品になる

動くものを見ながら話しているうちに、もう一つの可能性が見えてきました。

赤字の照合に神経をすり減らしているのは、シーティーイーだけではありません。

同じ工程を抱える会社に、そのまま提供できる——ソリューションとして販売できるレベルのものになっています。

実は、シーティーイーにはこの流れの前例があります。

以前、修正の前後を画像で比較するソフトを自社で開発しました。まず社内で使ってみて、「これは売れる」となった段階で、商品として世に出しています。

自社の業務改善のために作ったものが、そのまま商品になる。

シーティーイーは、それを一度やっている会社です。

Microsoft Copilotの研究が始まった

同時に、もう一つの検証が進んでいます。

社内で主に使ってきたのは、ChatGPTとClaudeでした。書く、整える、考えを広げる。この領域では十分に力を発揮してくれます。

一方で、ずっと残っていた課題があります。

社内の情報を、AIが見に行けない。

前回、メールに使う時間の約92%が「読む・探す」だったとお伝えしました。資料も同じです。

そこで、Microsoft Copilotの検証を始めました。

普段の業務がOffice365とTeamsの上で回っているので、社内の情報がある場所そのものにAIがいる。ここが他のツールとの決定的な違いです。

まず、検索が大きく変わりました。きちんとしたキーワードを思い出せなくても、ざっくりした文章で聞けば、探しているものにたどり着ける。

いま検証しているのは、その先です。

Teamsを流れていく案件のやり取りをまとめ、そこから提案書のたたき台を作り、見積の作成につなげる。

営業の動き方そのものが変わる可能性があります。まだ途中で、できること・できないことを一つずつ確かめている段階です。

まとめ

シーティーイーAI推進プロジェクトは、12ヶ月のうち7ヶ月目に入りました。

いまシーティーイーとTOMUPで、自分たちの取り組みのリアルを伝えるための共催セミナーを考えています。日程はこれから決めますが、「印刷会社が自分たちでAIを作ると、こうなる」という話を、実物を見せながらお届けできればと思っています。

2027年2月の業界発表に向けて、ここからが本番です。

引き続き、この変化の記録を見守っていただければ嬉しいです。

【OKRAとは】

OKRA(Open Knowledge Real-time AI Assistance)は、日常のPC業務の中でAI活用のタイミングをリアルタイムに提示する、法人向けAI活用OSです。

PCにインストールするだけで、作業中のアプリケーションや業務の流れをもとに、「この場面ならAIが使える」という具体的な活用方法を自動で提案。特別な知識や事前学習がなくても、業務の延長線上で自然にAIを使い始めることができます。

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