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入稿と手配効率化について

さて、本格的な秋の到来を感じさせる気温となってまいりましたが、
いかがおすごしでしょうか。
季節の変わり目の体調管理をしっかりしていきたいところです。
そして気付ば、今年も早くも四分の三が過ぎ、あっという間に年末になってしまいそうですね。
年末といえば、やはり気になるのが年末繁忙。
ここを上手く乗り越え、良い年越しを迎えたいところです。
そこで今回は、繁忙を乗り切るための
「入稿と手配効率化について」お話させていただきます。

「入稿と手配効率化について」
印刷物のDTP製版作業が主な事業の一つであります弊社ですが、そこで切っても切り離せないものが「入稿」です。
印刷物の製版は入稿から始まり、下版で終わる、と簡単にはいえますが、その下版への道のりは時に厳しい事もあります。
そして、下版への第一歩「入稿」と一言でいいましても、画像加工が必要なモノやデザインが必要なモノなどがあり、
扱う本はもちろん一冊だけではなく、一度に複数の本の企画が入稿される事も珍しくありません。
そんな、一度に大量の入稿のある繁忙期に起こる入稿の「渋滞」これがとてもやっかいな物です。
この入稿の「渋滞」が起こりますと、営業内に原稿が溜まり、現場まで流れなくなってしまいます。
その結果、実作業への取りかかりが遅れ、必然的に短納期での作業になってしまうという負の連鎖をおこしてしまいます。

そこで、その入稿の渋滞を解消するのに必要なのが「手配効率化」です。
手配効率化による入稿〜手配〜作業〜出稿の活性化、これが重要となります。
そして弊社が取り組んでおります手配効率化の一つが、
秋田県鹿角市にある弊社の地方事業所(HPを御覧いただけますと幸いです)を活用した手配効率化です。
それを今回は紹介させていただきます。

弊社は秋田県鹿角市に事業所をつくり、本社と鹿角事業所とで手広く案件を請け負っておりますが、
まず従来の入稿からの鹿角への手配についてです。
一般的な入稿物の構成として、入稿物の出力見本原稿(赤字指示の入ったモノ等も)と
入稿データの入ったメディアがございます。
入稿がありますと、まず本社営業内でデータと原稿のチェックが行われます。
次に、地方の事業所の為、出力見本原稿は直接は扱うことができませんので、
原稿をスキャンしPDF化し、それと共に、入稿データを共用サーバーにアップいたします。
そして、鹿角ではそのPDFを出力し、作業にかかるという流れになります。

この流れが繁忙期になりますと、本社での大量の入稿データのコピーからのチェックに時間がかかります。
同時に原稿チェックでは赤字の有無や、画像加工の有無の確認等にも時間を使わなければなりません。
こういった状況が非常によろしくなく「渋滞」を起こしてしまいます。
そこで、なんとか効率化できないかと考えましたのが「データ入稿の場合の手配効率化」です。

昨今入稿の形式に「データのみでの入稿」が増えて来ております。
出力見本の原稿や赤字指示をPDFにして、DTPデータと共に共用サーバ等にアップする入稿の形式です。
現物の原稿やメディアを郵送する必要がなく、スピーディーな入稿が可能となっております。
私のいくつかの担当商品もこの形式での入稿になっているのですが、以前までは入稿されたデータをチェックし、
出力見本原稿PDFを出力し、スキャンして鹿角に手配していたのですが、
よくよく考えるとすでにPDFというデータ化されているものを
アナログ化してからまたデジタルデータにしていた事に気づきました(苦笑)
これは無駄だなと、そしてデータ入稿の利点である距離の関係のなさを利用した手配方法が
「鹿角へ即送り作戦」(今名付けました)です。

この「即送り作戦」ですが、先方からアップされた入稿データを弊社共用サーバーにアップした後、企画名やノンブル、
納期を記載した「作業指示書」を作成(履歴を残す為最低限必要)し、その指示書PDFを鹿角に送るだけです。
データコピーと指示書作成のみで本社から手離れいたします。
鹿角ではデータ入稿の出力見本原稿PDFを出力しチェックし、すぐ作業に取りかかれます。
入稿から出稿・下版までが非常にタイトな商品に対し、特に効果的となっております。
長年鹿角で対応している毎月の定期商品という事もあり、入稿データを熟知しておりますので、
入稿してしまえば「即送り作戦」で作業から出稿までスムーズに進行しております。
これがデータ入稿という場所を問わない入稿形式を利用した「手配効率化」の一例でした。
技術が進むにつれ様々な方法で効率化ができそうです。
新しい技術への対応とさらなる効率化を常に考えていければと思います。

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