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合成紙について

今回は合成紙についてお話ししたいと思います。
DTPに携わる人間として切っても切れない存在、紙。
合成紙とはその名の通り、私たちが普段よく使う木材パルプではなく、合成樹脂を主原料として製造された紙のことです。その定義は明確になっておらず、多種多様な素材を使った合成紙があります。その一部をご紹介いたします。

ユポ…ポリプロピレン
シナップス…ポリエステル
ライメックス…炭酸カルシウムとポリプロピレン
ストーンペーパー…炭酸カルシウムと高密度ポリエチレン

調べてみた結果、合成紙が木材パルプの以外でよく使われているのは主に石油から作られる合成樹脂でした。
この中でも私が特に注目しているのはストーンペーパーです。炭酸カルシウムとはいわゆる石灰石のことで、紙の填料(紙の白さや不透明度の調整・表面の平滑性の調整に使われる材料)としてなじみ深いですが、木材と違い焼却によるCO2排出量も格段に少なく、日本でも自給率100%と言われる資源としての多さやリサイクル可能なこともあり、これからの紙の代替資源として非常に多くの可能性を秘めていると思っています。
一方で抱える問題も多くあります。リサイクル可能ではあるものの、パルプ製の紙との差別化ができず回収が困難なことや、重量やパルプ製に比べ厚みがあるため完全な代替として使用できないこと、硬度が高いため裁断にコストがかかるなど様々です。
今のところはまだまだ改善点も多く、適材適所…といったところですが、サーキュラー・エコノミーの一環としてストーンペーパーの今後に期待です。

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https://www.sanspo.com/geino/news/20190909/prl19090911020056-n1.html

石でつくられた紙はエコか。リサイクルできない紙が増えている!
https://news.yahoo.co.jp/byline/tanakaatsuo/20191203-00153319/
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■ 編集後記
寒暖差の激しい日が続いています。体の抵抗力が下がる時期こそ気を引き締めて手洗いうがいを徹底しましょう。

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