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ウォーターパールについて

今回は摩訶不思議な動画についてご紹介させていただきます。
2017/04/03に公開されましたこちらのCMを一度はご覧になった方も多いのではないでしょうか?



キャストの周りで水が重力を感じさせずに均等に落ちていったり、空中で留まっていたりしているのに驚いて目を見張った方も多いのではないでしょうか。この技術、実は合成ではありません。名前を「ウォーターパール」という技法を使ったCMです。

水に特殊な音波を当て球体に変化させ水を流しているのですが、これでは落下速度が速すぎて人の目には一本の流れる水にしか見えません。そこにストロボを使い水にライトを照射し、残像現象を利用して作り出したものがウォーターパールの正体です。

水滴が一定の位置に来るたびにストロボを焚くことで残像が起こり、私達の目に“水が空中で止まっているかのように錯覚する”という仕組みです。ストロボは文字通り目にも留まらぬ速さで点滅しているのでストロボが点滅していることすら動画からはうかがい知れないことでしょう。

さらに面白いことに、このウォーターパールはストロボの点滅速度を変化させることで雫が止まっているように見えるだけでなく、下から上に昇っているように私達の目に錯覚させることもできます。

ウォーターパールは空間演出に使われることが多く、飲食店や遊戯施設などに設置されていることがありますが、最近では上記でご紹介いたしましたCMで炭酸をイメージした演出効果として、少し前ではマジック映画で“雨を静止させる”というイリュージョンのひとつとして使われていることもありました。

https://youtu.be/sA-XxuAzcHI

どちらも表現したいこととウォーターパールが見事に融合して素晴らしい映像になっていると思います。画像処理やパソコンの性能も日々上がっていますが、動画での表現力もこれからもますます広がっていくことでしょう。
気になったCMや映画、ミュージックビデオなどの表現を一度検索してみると、また新しい知識やアイディアが広がるかもしれません。

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