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人間ならでは!? 読めちゃう能力

お世話になっております。
今回のメールマガジンを担当します東京本社営業部品質管理チームの高橋です。

どの業界とも限らず、AI化や自動化が進んでいくであろう昨今。
「2045年問題」なんて予測も立てられていますが、人間にはまだ解明できていない脳や身体のメカニズムが多くあり、
そんな人間と人工知能ではどちらが優れているか、なんていうのは甲乙つけがたいところかと思います。

そんなまだまだ未知な人間の脳が起こす現象を少し調べてみました。

読めちゃう能力

「日本人だけが読めない」といわれているフォント[Electroharmonix]をご存知でしょうか?
(名前で検索したらすぐ出てくると思うのでお時間のあるときに調べてみてください。)

大文字小文字の区別がない半角のアルファベットと数字のみで、日本在住のカナダの方が、
まだ日本語に不慣れだった頃に制作したというこのフォント。特殊な形(デザイン)をしています。
主言語として日本語に慣れている人には「カタカナ」や「漢字」に見えてしまって
読みにくいということで数年前にSNSなどで話題になっていたようです。
意図的にそのようにデザインしたそうで、私も実際にこのフォントを使った文章をいくつか見ましたが、
「これは英文だ」と意識してもついカタカナに見えてしまいます。

これは脳で勝手にカタカナに変換されてしまい、読みにくくなってしまうようですが、
勝手に頭の中で変換されてしまう現象では、他に「タイポグリセミア現象」もあります。
こちらは文字数などの条件付きではあるものの、文章中に含まれる単語の最初と最後の文字さえ合っていれば、
その文章が読めてしまうという現象ですが、科学的には解明されておらず、
「タイポグリセミア(Typoglycemia)」という言葉自体も
「誤植(Typo)」と「低血糖(Hypoglycemia)」を繋げて作られた造語とのこと。
経験値に基づくものであるため、逆に小さな子どもは単語の文字の順番がバラバラでも、その通りに読んだりするそうです。

アルファベットがカタカナに見えてしまったり、文字の順番が入れ替わっていても理解できる文章として読めてしまったり、
変形していても文字を認識できたり……「校正」をする上では厄介者です。
しかし、学術雑誌のネイチャー誌に掲載されたという論文には「現在のところ、歪められたり、逆向きとなった言葉を
理解・処理する能力では、人間の脳の方が、あらゆる機械よりも優れている」とあるらしく、”人間ならでは”の現象であり卓越した能力のようです。
この能力を生かしたもので、ウェブサイトのスパム対策方法に機械(ボット)をブロックする目的で使われる
「reCAPTCHA」という認証システムがあります。ぐねぐねと曲がった文字や、画像内に記された文字を入力させて、
それが人間の手によるアクションなのか、機械のプログラムによるアクションなのかを判断するためのシステムです。

校正の基本は赤字の指示通りになっているかどうか、であると思います。
完璧な校正精度を求めるには、人間ならではの判断能力を否定し、文字を形状として見分ける機械のような視点が必要なのかもしれません。

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