写真のアナログとデジタル
みなさま
お疲れ様です。
大澤です。
風邪などひいてませんか?
私は数週間前に風邪をひいてしまい、未だに喉の痛みが取れません。
帰宅時の手洗い、うがいは厳守していますが、それでもひいてしまいました。。。
困った、困った。。。
さて、年末も近づくにつれ、ボチボチ部屋の掃除などを行おうと引き出しを開けてみたら、懐かしいものが出てきました。
レンズフィルターと、
写真の引伸機です。
久しぶりに組み立ててみました。
セーフティライトと露光タイマーも装着してみました。
デジカメ、インクジェットプリンター、画像ソフトなどなど、写真を取り巻く世界もほぼデジタル化してしまい、昔の写真用具に触れる機会も減ってきてしまいました。
若者世代はこれらは何をするものなのか知っているのでしょうか?
レンズフィルター
写真撮影時、カメラのレンズの前面に装着し、色の偏りを補正してくれます。
紅葉や夕焼けの写真など、赤味を強調したいときにはマゼンタやレッド系のフィルターを装着します。
上の写真にある「CCフィルター」は色補正のためのフィルターです。
他にも富士フィルム社製のフィルターにはLBAフィルターやLBBフィルターといった色温度を補正するフィルターもあります。(出荷終了)
▲マゼンタ 10のフィルター
元々、撮影がフィルムの時代、季節や気候が変化するのに伴い、フィルムに塗布するエマルジョン(乳剤)の状態も性質上変化し、それが色調の再現性が変化する一因になっていました。
それを補正するために使用すると聞いたこともあります。
写真の引伸機
簡単に言うとプリンターです。(写真はモノクロ用)
製版時代、角版のトリミング指示をレイアウト用紙に描くのに、引伸機で投影したものをなぞったりもしていました。
左図、ネガキャリアーと呼ばれるものにネガを挟み込み、右図のようにプリンターの上部にセットします。
あいにくネガがありません。。。
左図の露光タイマー赤囲みのスイッチを押すと、セーフティーライトが消え、引伸機が点灯し、下にセットした印画紙に露光されるという仕組みです。
▲露光タイマー
▲説明文を追記してみました。
露光後に現像液、現像停止液、定着液、水洗を経て、写真が完成します。
コントラストの高い状態で撮影されたネガだと「覆い焼き」「焼き込み」が必要になってきます。
ここからPhotoshopの話です。
上で紹介した、「レンズフィルター」と「覆い焼き」「焼き込み」ですが、すでにご存じかと思いますが、Photoshopの機能に搭載されています。
「レンズフィルター」という名称なのでフィルターメニューにあると思いきや、イメージ -> 色調補正 -> レンズフィルター にあります。
下図のようにプルダウンするとフィルターが表示されます。
▲LBAやLBBは上で紹介した富士フィルム社製のフィルター。
85、81、80、82はコダック社製のフィルターと、名残りがあります。
▲左はオリジナル。右はマゼンタフィルター(50%)を適用したものです。
全体的に色調を補正してしまい、明部、中間、暗部での各補正が出来ないのが特徴。
しかし、撮影時に使用していたフィルターを撮影後の画像に適用するというのに少々違和感を感じます。。。w
「覆い焼き」
プリント時、引伸機の光を部分的に遮って暗部がつぶれないように光量を調整する技術です。
下図のような紙などで光を遮ります。
▲固定すると紙の跡が露光されるので弧を描くようにクルクル回します。
写真の紙がアイコンの由来になっています。
「焼き込み」
覆い焼きとは逆に、より露光量が欲しい箇所以外を覆い、部分的に露光時間を多くする技術のこと。
▲手などで囲み、部分的に露光量を増やす。
ジェスチャーがアイコンの由来になっています。
▲左がオリジナル。右が被写体の背景に「覆い焼きツール」を適用したもの。(ブラシサイズを大きめにして大体の処理)
「覆い焼きツール」を適用した箇所の露光量を抑えるといった感じです。
結果、明るくなります。
▲左がオリジナル。右が光を中心に数回、円を描くように「焼き込みツール」を画像全体に適用したもの。(ブラシサイズを大きめにして大体の処理)
焼き込んだので、結果、濃くなります。
私の希望では、各フィルムメーカーのフィルムの粒状性を再現してくれるフィルターをPhotoshopに搭載してくれたら嬉しいですね。。。w
※今回、取り上げたレンズフィルターは色調補正のみのフィルターです。
他にも光量調整や光条効果、反射除去など撮影時に使用するレンズフィルターも存在します。
長くなりました。
最後まで読んで下さり、ありがとうございましたm( _ _ )m