NetApp Focus 2008基調講演レポート
4/17日に恵比寿ガーデンプレイス内にあるウェンスティンホテルにて行われた「NetApp Focus 2008」のレポートです。
同イベントは、ネットワーク・アプライアンス製品、つまりカスタマイズされたインターネットのサーバー製品……のメーカーであるNetApp(旧社名:Network Appliance)が自社製品およびパートナー企業のソリューション紹介のために開催したものです。
今回聞きに行ったのは同イベントの基調講演。株式会社ITRのシニア・アナリスト 内山悟志氏による「成長と環境変化を見据えたIT都市計画」です。内山氏は自分が編集者として働いていた時代に何度かインタビューアーとして一緒にお仕事をさせていただいた間柄で、業界が変わっても氏のその後の活躍は興味深くウォッチしていました。
さて、基調講演の内容に話を戻すと……「IT都市計画」というのは、内山氏の造語で……「アーキテクチャ」という言葉を技術に明るくない経営層の人たちに分かってもらうために作ったとのこと。分かりやすく高度な概念を説明しようと日々努力されている内山氏ならではのノウハウです。
企業のIT投資は複雑化と肥大化の一途をたどっており、維持運用コストが増大するいっぽうで、ビジネス環境の急速な変化に追従することが難しくなっている、というのが今回の問題提起。このあたりは、名前を聞けば誰でも知っているような大企業を前提にしている、とお考えください。
今後は、戦略的な情報活用や業務のさらなる高度化に向けてIT基盤の整備が最重要課題になる。……なるんだけれど、日本の企業のIT予算は、従来あるものを維持運用する方向には振り分けられているばかりで、新規分野への投資について見ると国際的には主要先進国中で最低。このままでは、ITが企業の国際競争力の足かせになりかねないのでは? と、問題点をさらに明確にしています。
ここで、「IT投資」という言葉をさらに分かりやすくするために、内山氏は3つの方向性に分けて説明します。
最初に必要なのが、「参戦する資格としてのIT」で……それを利用しなければ競争に参加できないような、非常に基礎的なものです。商取引のための受発注システムや、社内のネットワークインフラなどがこれにあたります。
次に、「戦う武器としてのIT」。経営や事業部からの要請に応じて強化するような、分析を行って経営戦略を定める「攻めの武器」や、業務効率を向上させるタイプの「守りの武器」もここに入ります。
最後に、一番重要なのが……ITが経営・事業・業務に変革を促すもととなる「戦略としてのIT」であり、経営環境の変化に追従するためには、この「戦略としてのIT」の中で「環境変化を見据えたIT構造改革のためのIT」が重要だと強調しています。
これが具体的に何を指すかといえば……NetAppのNAS製品のことだよ……といってしまうと身もフタもなくなってしまうし、下品な話になってしまいます。でも、売れっ子アナリストはそんな落とし方はしません。具体的な製品名は出しませんが、続いて説明されるNetAppのCEOの話を聞くと、NetAppの製品がそれを解決する、と聞こえてくる仕組みです。
この環境変化を見据えたIT構造改革のためのITが具体的に指すもの
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