iPad所感
iPadを発売直後に購入し、毎日使っています。発売当初は飲み屋で使っていると店員や常連客に囲まれ、電車の中で新聞を読んでいると「それは何だ?」「コピー機で印刷できるのか?」などと聞かれていましたが……最近では電車の中でもiPadをチラホラ見かけるようになり、いきなりお年寄りに囲まれて質問ぜめにされることもなくなりました。
しかし、お年寄りがこのiPadに向けている眼差しは、一種何かにとりつかれているようなものがあります。
「パソコンは難しそうだし、携帯電話は文字が小さい。iPadなら簡単そうだしなんとかなりそうだ~!」
という熱気です。
発売直後、たまたま手元にiPadが2台あったので、1台を母親(60代後半・女性・既婚)に貸して実験を行ってみました。これまで、パソコンの恩恵を受けられなかった母にiPadがどのように受け入れられるか、はたまた受け入れられないのか……?
母から見ると、Googleなどの検索エンジンでさまざまなキーワードを検索できるのは魅力のようです。Wikipediaがとくに役立っていました。これまで、分からないことがあっても調べられなかったのが、これならなんとか使える……というか、実際に使えてしまっています。家族の写真を大量に入れておいたので、フォトビューワーとしては日々活躍していたようです。
ただし、最も使われたのは孫が実家に遊びにきていた時です。まだ小学校にも上がっていないというのにiPadのゲームの使い方をマスターしてしまいました……(ただ、私のノートパソコンの画面をしきりにタッチするようになったので困っています)。
また、母は、ソフトウェアキーボードがパソコンと同じQWERTY配列なのに困っていました。「半年ぐらいしたら、ソフトウェアアップデートで50音配列キーボードにも対応するだろう」とは思っていたものの、残念ながらiOS 4.2アップデートは貸し出し期間には間に合いませんでした。
これぞ真打ち! と思っていた産経新聞ビューワーについても、実家ではすでに紙の産経新聞を購読していたので、電車の中で立って読む必要のない母には、それほど魅力はなかったようでした。
母には数ヶ月使ってもらっていたのですが、とくに目的もなかったために何に使うか行き詰まってしまった印象を受けています。ソフトウェアや音楽、映画のダウンロード購入などを教えていなかったので、用途が広がらなかったようです。「美空ひばりの曲を試聴して買える!」などの分かりやすい使い方を教えておけばよかったかもしれません。
さらに、デジカメで撮影した写真をすぐにiPadで見られる……という環境は提供していなかったので、そのあたりで行き詰まってしまったのでしょう。あとは、(当時は)印刷機能がついていなかったので、町内会のチラシの印刷などができなかった、というのも問題でした。
来年の1~3月ぐらいの登場が見込まれている、iPadの新モデル登場を待って、ビデオチャットで孫と長話でもしてもらうこととしましょう。
<written by maro>
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