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基本をもう一度~画像補正編~

 
前回、画像処理における基本のカラーモードについて振り返りをしました。
今回は画像補正(フォトレタッチ)について行なっていきたいと思います。

そもそもなんの為に画像の補正が必要なのか。
いわゆる元データと言われるものは、そのまま印刷する事が可能です。
しかしカメラ等を使用し撮影した写真等の場合、時間・場所等の環境により
写りが悪くなったり使用者の意図した物とは違う物になってしまいます。
それらの質を向上させて印刷用に適したデータにするのが目的です。
 
CTEでの基本的な工程
画像サイズ・解像度の変更(リサイズ)

RGB→CMYKに変換、明るさ・カラー・コントラストの調整等

スキャン時のゴミ及び不要物の除去、切り抜きやレスポンス等(必要に応じて)
 
色補正をする場合、最も注意する点は白の数値です。
例えば写真内の白部分のCMYKの数値が全て0%になっているとインクが乗らない状態になり所謂”白トビ”の状態になります。
白トビの状態だと画像外の背景色が白の場合、写真との境目が無くなりどこまでが写真なのか判断が出来なくなったり、白部分のみ明るく見えてしまう状態等になります。
 
これらを基準となる数値に修正すると、基本的な画像の状態になります。
ここから全体の色数値を調整していく事で暗かった物を明るく、くすんで見える色を鮮やかにしていきます。
勿論反対に明るい物を暗くしたり、先方の要望に沿うように調整していきます。
 
画像補正に関して学生時代から言われているのは”画像補正に正解が無い”こと。
同じ修正の仕方を別々の人が行なった場合でも、同じ状態になる事はありません。
人によって感覚が違うため、出来上がりに差異が生じます。
そのため色の補正・修正に関してはとにかく数をこなして慣れていくしかありません。
 
色に対する”慣れ”を養うのに有効な方法として、有名なイラストレーターの画集や市販されているデザイン向けのイラスト本等が推奨されます。
普段から目の端に多様な色を入れておけば無意識に色に対する感覚が培われていきます。
違った捉え方も出来てくるので、普段見る事の無い様な色を見るのも有効な手段かと思われます。

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