基本をもう一度~画像解像度編~
今回は解像度についてお話ししたいと思います。
まずは基本的な概要から。
デジタル画像は、四角形のピクセルが格子状に並んでおり、そのピクセル一つ一つがカラー情報を持っていて絵柄を表現しています。デジタルデータから印刷した場合、このピクセルのカラー情報を元にして網点を生成します。記号で表現すると、ピクセルは□、網点は○になります。これらが集まって写真等がデジタル上で表現されています。
解像度とは何か、というと画像をどのくらい分解しているかということ。1インチの中にいくつピクセルが並ぶか(pixcels per inch=ppi)が単位となります。一般的には解像度が高いものほど密度が上がり、絵柄の再現性が高くなります。
では印刷に適した解像度はどのくらい必要か。画像を印刷して使用する場合、解像度が低い状態だとジャギー(階段状のギザギザ)が出てしまい綺麗な状態にならず、また高すぎても意味がありません。印刷される画像の質は解像度以外に線数(スクリーン線数)も関係してきます。線数(lines per inch=lpi)とは1インチに並ぶ網点の線の数のことを言います。解像度の数値だけを上げてもスクリーン線数を超えて細かく印刷されることはありません。基本的に印刷に適した解像度は線数の2倍の数値と言われています。これは印刷の網点(○)1つを作成するのに、ピクセル(□)を4つ使うことを意味しています。
分かりやすく表現すると下記の様な状態です。
□□
□□(ピクセル)
↓
○(網点)
網点はピクセルと異なり、インキの色だけしか情報を持っていないので網点の面積で階調を表現します(面積階調)その網点を生成する際に正確な色情報を得るため、網点よりも多くのピクセルが必要になります。
印刷に適した解像度を求めるために必要な線数は、印刷する用紙の平滑度で変わってきます。線数の数値は新聞紙=85~133、雑誌など=100~150、カタログなど=150~200となっています。解像度を求める式は下記のようになります。
出力線数(lpi)×2×拡大・縮小率=画像解像度(dpi)
この計算式に当てはめた数値が適切な解像度となります。基本的に線数の数値に対して2倍の数値の解像度があれば問題なく綺麗に仕上がるようになります。
ちなみにこの計算式で出される解像度は写真に対する解像度で、イラストやCG画像のようなイメージであれば線数の2倍の解像度に満たない場合でも綺麗に再現される場合もあります。
文字にすると分かりにくい説明になってしまいますが、画像を扱う場合、綺麗に見せたいときは解像度を意識してみるとよいかもしれません。